大晦日

なんだか飲みたい気分になり、妻とワインなどを飲む。酔って、気づいたら寝ていた。風呂にもちゃんと入ったけれど、そのあたりの記憶が曖昧。のどが渇いて3時半に目が覚める。水をたくさん飲み、酔いを覚まそうとする。無駄だけど。

外から雨が降る音が聞こえる。冬の雨の夜は淋しい。なにかなつかしい感じがする。失ったなにかを、たぶん子どものころのなんらかの感覚を思い出すからかもしれない。

1年の最後の日に少しでも淋しい時間が流れてくれてよかった。2024年が終わるのを、淋しいと思いたかったのだけどそんな暇もないくらいにびゅんびゅんと時間が過ぎていって、情緒を感じる隙もない。できればずっと、この淋しさの中にいたい。年が明けてしまうと途端にまっさらな、ハッピーめいた空気に変わってしまう。それがあまり好きではない。もう少しこの終わりの感じに浸っていたい。諦め悪く、だらしなく。

この文章を携帯でぽつぽつ打っている間に雨がやんでしまった。年が明けてしまう。