ノスタルジック

高校の古文で習ったときから「更級日記」と「大鏡」が好きで、特に更級日記は大学のときなにかのレポートを書くのに扱ったし、いまは電子書籍で購入してたまに読んでいる。

更級日記に惹かれるのは、ノスタルジックなところ。幼少期から物語に強く惹かれる少女が、大人になり、結婚し、夫と死別するまでを振り返って書いているので、そりゃあノスタルジックにもなるのだろうけど。

いまだに、このひとの文章好きだなと思うとき、そこにある種のノスタルジックななにかがあるような気がする。刹那的であることのさびしさとか、悲しさと言うほど強くはないけどその類のなにかとか、そういったものが透けて見える文章を好きになりやすい。改めて、更級日記はその意味でもかなり強いと思った。